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化学・研究職

【業界別平均年収】他業種とどれくらい違う?化学業界の特徴と年収の話

Dr.御餅月

どうも、Dr.御餅月です!
本日は製造メーカーの中でも化学業界の年収とその特徴について、実際に化学メーカーで研究職として働いている私が体験をもとに解説していきます。

この記事はこんな人におすすめ
  • 就職活動で化学業界の年収について知りたい学生さん
  • 転職活動で化学業界の特徴を知りたい方
  • 他業種への転職を検討している化学系会社員
Dr.御餅月(Dr.Omochitsuki)
Dr.御餅月(Dr.Omochitsuki)
Profile
中堅化学企業 研究職 30代
工学博士 (専門:有機化学)
簿記2級
①化学メーカーの研究職 ②副業を始めたての会社員 ③資産運用・企業財務に興味がある人
の3つ立場からブログを通じて情報を発信しています
学部:MARCH→修士&博士:旧帝大
元 日本学術振興会 特別研究員 DC2
プロフィールを読む
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まずは、

結論

  • 平均年収は14業種中7番目の水準(参考:国税庁)
  • 経営が安定している企業が多い
  • BtoBビジネスを中心としているため知名度が低くも働きやすい
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化学業界の立ち位置は、、、

業種別の平均給与

各業種における平均給与を国税庁の統計資料 「令和5年分 民間給与実態統計調査」から引用しました。まず化学メーカーが属する製造業の平均給与はどのくらいでしょうか?平均給与は給料・手当・賞与を合計した値になります。製造業は全14業界中7番目に平均給与が高い業種で、平均給与は533万円であることがわかりました。最も平均給与が高いのは電気・ガス・水道などのインフラ業界で775万円でした。次点で金融業保険業、情報通信業がそれぞれ652万円、649万円でした。その次点で教育関連、建設業、複合サービス事業、化学が同水準で続いています。一方で、全国平均値の460万円と比較すると+73万円と高いことから、平均給与が比較的高い業界といえるでしょう。

Dr.御餅月
Dr.御餅月

私の他業種の同世代の人と年収の話をすると、年収が高いことを実感することが多いです!

引用: 国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査


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製造業の中でも化学業界の平均年収は?

製造業の中でも化学メーカーの年収はどの程度なのでしょうか?求人情報サービスを提供しているdudaによると化学メーカーの平均給料は506万円です。製造業の中でも4番目に高い水準であることがわかります。年齢層ごとに比較すると、20代 432万円、30代 507万円、40代 594万円、50代 746万円です。

業種たばこトイレタリー総合電機メーカー化学メーカー自動車/輸送機器メーカー電子/電気部品メーカー機械/電気機器メーカー香料鉄鋼/金属メーカーゲーム/アミューズメント機器メーカースポーツ/アウトドア用品試薬メーカー/受託合成/受託分析住宅設備/建材メーカー食品/飲料/化粧品メーカー玩具日用品/文具/オフィス用品メーカー紙/パルプメーカー受託加工業(各種加工/表面処理)繊維メーカー家具/インテリア/生活雑貨ペット関連
平均 年収(全体)790万円606万円559万円506万円504万円498万円495万円485万円474万円472万円467万円457万円443万円438万円434万円427万円420万円417万円410万円394万円394万円
平均年収(年代別)20代455万円459万円432万円404万円402万円408万円396万円395万円385万円376万円357万円372万円380万円366万円367万円374万円363万円335万円332万円351万円332万円
30代665万円646万円568万円507万円519万円485万円490万円498万円481万円474万円477万円448万円459万円455万円451万円428万円438万円409万円420万円408万円424万円
40代686万円671万円594万円627万円582万円580万円547万円596万円554万円565万円499万円536万円562万円484万円471万円473万円497万円452万円
50代1237万円887万円806万円746万円763万円743万円723万円695万円721万円737万円633万円649万円599万円597万円545万円562万円549万円
参考:duda|年収の高い業種(業界)は?平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)
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働きやすさの背景!

化学業界の特徴

比較的高い平均給与の化学業界ですが、このような労働環境の化学業界にはどんな背景があるでしょう?化学メーカーの特徴を解説していきます。

化学メーカーの特徴
  1. 生活必需品のため経営が安定している
  2. BtoBで固定顧客に供給をし続ける優良企業が多い
  3. 上記を理由にホワイト企業が多い

特徴1| 生活必需品のため経営が安定している

みなさんが日常的に手にしている製品には必ず化学メーカーの製品が含まれています。例えば、今、記事を読んでいるスマホやPCなどの電子機器や、お菓子の包装などの食品関連まで幅広く化学メーカーの製品が素材として使用されています。化学メーカーから素材の供給がなければ人々の生活が成り立たなくなるため、景気や世情にかかわらず安定した経営をしている企業が多数存在しているのが化学業界の特徴です。

Dr.御餅月
Dr.御餅月

化学メーカーがないとみんなの生活が困るってことです!

特徴2| BtoBで固定顧客に供給をし続ける優良企業が多い

生活必需品を構成する素材を提供している一方で、化学メーカーの知名度が低いのはなぜでしょうか?それは、主な取引相手はまた別の製造メーカーであり、化学メーカーの製品が一般消費者に直接は届かないからです。そのような企業を主な取引先としている企業をBtoB企業といいます。化学メーカーのほとんどがBtoB企業です。化学メーカーは、その製品がないと取引先のビジネスが成り立たなくなるような、替えが利かない製品を大規模に取引しています。つまり独自性の高く他社の参入が困難な製品群を有し、固定顧客と継続的な取引をしている優良企業が多い点も化学メーカーの特徴と言えます。

Dr.御餅月
Dr.御餅月

替えが利かないものを大口取引している黒子的存在ってことです!各社のメイン製品は磨きがかかっています!

特徴3| 上記を理由にホワイト企業が多い

化学メーカーの特徴は生活に必要なものを黒子のように継続的に提供する点です。これにより、独自性を磨き続けそれを特許で権利化し続けることができます。各社の取り組みを通して競合他社の新規参入を防ぐことができます。IT業界で似たようなスマホアプリが複数社から立て続けにリリースされる時期を目にしたことはありませんか?QR決済アプリや家計管理アプリが乱立しています。それと対比して独自性が高いために製品の乱立は少なく、競合他社をあまり気にしなくていい製品群を有しているため、ホワイト企業が多いのも化学メーカーの特徴です。

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まとめ

今回は化学業界の平均給与と、化学メーカーの特徴をご紹介しました。
化学業界が属する製造業の平均給与は他業種平均と比較して高いことがわかりました。また、製造業の中でも化学メーカーの平均給与は高いことがわかりました。その背景を化学メーカー特有の事情から解説しました。
ぜひご参考にどうぞ。

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