【博士課程学生の収入】博士課程のアルバイトの時給と収入はどのくらいか?

どうも、Dr.御餅月です!
本日は博士課程の学生のアルバイト事情について解説していきたいと思います。
博士学生にとって経済的支援の確保は生命線の確保に直結します。お金は研究に集中できる環境かどうかを左右する重要な要素です。博士課程一年次の学生の対象におこなった調査をもとに博士課程学生のアルバイト事情を見ていきましょう!
- これから博士課程に進学するかどうかを迷っている方
- 実際に博士課程の学生でまわりの経済状況に興味がある方
結論
学内アルバイトについて
ティーチングアシスタント(以下、TA)、リサーチアシスタント(以下、RA)業務の従事状況。
理学 | 工学 | 全体 | |
---|---|---|---|
TA,RA両方に従事 | 17% | 10% | 10% |
TAのみ従事 | 23% | 14% | 18% |
RAのみ従事 | 23% | 23% | 16% |
どちらも従事なし | 38% | 53% | 57% |
TAおよびRAの従事時間、受給額および時間給の中央値
理学 | 工学 | 全体 | ||
---|---|---|---|---|
TA | 従事時間/月 | 15時間 | 12時間 | 12時間 |
受給額/月 | 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 | |
時給換算 | 1,400円 | 1,400円 | 1,400円 | |
RA | 従事時間/月 | 33時間 | 40時間 | 33時間 |
受給額/月 | 55,000円 | 60,000円 | 50,200円 | |
時給換算 | 1,400円 | 1,408円 | 1,417円 |
学外の収入について
学外アルバイトおよび副業に従事していた割合は以下の通り。
理学 | 工学 | 全体 | |
---|---|---|---|
アルバイト・副業 をしていた | 23% | 19% | 32% |
していなかった | 77% | 81% | 68% |
学外アルバイトおよび副業の従事時間、受給額および時間給の中央値
理学 | 工学 | 全体 | |
---|---|---|---|
従事時間/月 | 23時間 | 28時間 | 30時間 |
受給額/月 | 40,000円 | 40,000円 | 53,000円 |
時給換算 | 1,333円 | 1,250円 | 1,667円 |
引用文献1
齋藤経史,渡邊英一郎「博士(後期)課程 1 年次における進路意識と経済的支援状況に関する調査-令和 4 年度 (2022 年 12 月~2023 年 1 月)実施調査-」,NISTEP DISCUSSION PAPER L,No.226,文部科学省 科学技術・学術政策研究所.
DOI: https://doi.org/10.15108/dp226
博士課程の学生のアルバイト先

研究に忙しくアルバイトの時間が確保しにくい博士課程の学生にとって学内バイトは有力なアルバイト候補です。特に博士課程の学生の学内バイトの候補になるのはティーチングアシスタント(TA)とリサーチアシスタント(RA)です。

TAは教員の手伝いってイメージで、授業の資料の用意やテストの丸付けなんかをしたことがあるよ!
RAは研究業務そのものにお金が発生したよ!
学校によっては学振に応募したが採用にならなかった学生にだけ応募資格があり、学振不採用の救済システムみたいになっているよ!
一方で、学外の一般的なアルバイトは学内バイトと異なり選択肢も多く、候補に上がります。ただし移動時間を含めるとバイトに割く時間も増えるため、研究に忙しい学生の場合は継続が難しいでしょう。

自分の周りでは学外バイトをしている人はほとんどいなかったよ!一方で、休みの日に日雇いバイトをしている人はいたよ!
博士課程学生のTA, RAと学外バイト,副業の従事状況

TA, RAについて
では、実際の博士課程の学生のTAやRA業務の従事状況はどんなものなのでしょうか。博士課程の学生を対象に行われた調査をもとに見ていきましょう。

博士課程の1年生全体では約10%がTA,RA両方に従事、TAのみが約18%、RAのみが16%、どちらも従事なしが56%でした。
では、工学分野、理学分野に着目してみてみましょう。


工学、理学いずれも全体と比較してTA,RAに従事している人の割合は高く、RAの従事率が多くなっています。このことから工学、理学分野の学生はRA従事しやすい環境だといえます。
理学 | 工学 | 全体 | ||
---|---|---|---|---|
TA | 従事時間/月 | 15時間 | 12時間 | 12時間 |
受給額/月 | 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 | |
時給換算 | 1,400円 | 1,400円 | 1,400円 | |
RA | 従事時間/月 | 33時間 | 40時間 | 33時間 |
受給額/月 | 55,000円 | 60,000円 | 50,200円 | |
時給換算 | 1,400円 | 1,408円 | 1,417円 |
TAの従事時間は月12~15時間と、週3~4時間程度です。受給額20,000円/月、時給は1,400円程度です。

授業でいうと2,3コマくらいかな?
私も学生実験の手伝いをしていたけれど、これくらいのコマ数だったよ!
RAの従事時間は月33~40時間と週8~10時間程度です。受給額5,000~60,000円/月、時給は1,400円程度です。

自分の研究活動に対して賃金が発生するシステムだったので、大変ありがたい仕組みだったよ!
学外バイト・副業について
では、学外バイトや副業に従事している学生はどのくらいいるでしょうか。

学外のアルバイトをしている博士課程の学生は全体で32%でした。RA,TAの従事状況と比較して少ないです。


工学、理学分野の学生に着目すると、全体よりも学外アルバイト・副業に従事している人は少ないことがわかります。

研究に時間を割かなきゃいけないから仕方ないね!
理学 | 工学 | 全体 | |
---|---|---|---|
従事時間/月 | 23時間 | 28時間 | 30時間 |
受給額/月 | 40,000円 | 40,000円 | 53,000円 |
時給換算 | 1,333円 | 1,250円 | 1,667円 |
学外バイト・副業の従事時間は月23~30時間と、週6~8時間程度です。受給額40,000~53,000円/月、時給は1,250~1,700円程度です。

やっぱり学校側の配慮として、私が学生の頃はTA, RAは少し時給が高く設定されていたよ!
今はバイトの最低時給も増額されてその傾向も少し弱くなっている気がするよ!
まとめ
今回は博士課程の学生の学内・学外バイト、副業の従事状況を解説しました。研究の時間を捻出するためにも効率よく金銭事情をよくしていきたいですね。
では。